多様性があるって素晴らしい

こんな疑問を持っていました。

2020年は大変な年で、(生活必需品では無いと言う意味で)「無くても困らない」ガラス作品を生み出していくことに、どういう価値があるんだろう − 。

心の奥にそんな疑問を抱えながらも、硝子を作り続け、できた作品を通じ、ひとりひとりの方とのやり取りを重ねることで、徐々に吹っ切れたような気持ちになりました。そして、私たちはこの活動を続ける価値がある、と再認識できる機会にもなったのです。

やっぱり社会にはいろいろなものが存在することが、楽しい、多様性があるって素晴らしい。

サグラダファミリアがあったり、カマクラがあったり。フレンチがあったり寿司があったり。海で働く漁師がいたり、火の前で働くガラス工房があったり。

アメリカのことわざで「Stop and smell the roses (立ち止まってバラの香りを嗅いで)」がありますが、余裕の無い混沌とした状況が続く中でも、人生のなかにはふと立ち止まる瞬間が、あるものなんだと思います。

立ち止まってあたりを見回したときに、焼け野原が広がっているより、たくさんの草木や花でうめつくされている世界の方が、ずっと楽しいはずです。

この経験を通じて、誰かが立ち止まった時の、草木や花のひとつになれると、信じることができました。だから、私たちも、自分たちらしく、表現を続けたいと思っています。

ということで、2021年もよろしくお願いいたします☆

※写真はアトリエにもたくさん植えている針葉樹のトウヒモチーフオブジェです🌲